『Yesterdays』 Lew Soloff
ギル・エバンス・オーケストラのリード・トランペット兼ソリストとして、またマンハッタン・ジャズ・クインテットの一員としてもお馴染みのルー・ソロフ。彼の1986年のリーダー作がこのアルバムです。初めて聴いたのは大学1年の時。当時4年だったトランペットの先輩から渡されて一言、「学祭でこんな感じでやるから聴いて勉強しといて」。多少はギターでソロも弾けるようになったとはいえ、まだまだの私にこんなプレッシャーを・・・などと思いましたが、非常に光栄なことでもあったことは事実。同時に渡されたポール・モティアンの 『ON BROADWAY VOL.1』との2本のテープを、擦り切れるかと思うほど聴きました。どちらも1ホーン+ギター・トリオという編成で、コードを知らない私にとっては地獄。しかも、方やマイク・スターン、方やビル・フリゼールという、いわばジャズ・ギター界のニュー・ジェネレーションたち。コピーするのは非常に難しい状況でした。しかしながら、マイク・スターンに関してはその以前から同じ先輩に聞かせてもらっていたこともあり、多少ながら取っ付き易かったということはあり、このアルバムをより多く聴いていました。メンバーはルー・ソロフ(tp)、マイク・スターン(g)と、録音当時19歳だったチャーネット・モフェット(b)、そして御大エルヴィン・ジョーンズ(ds.)。雑誌「ジャズライフ」でマイク・スターンのソロ採譜が掲載されたこともあり、いろいろ勉強させてもらった1枚です。今となっては、あまり役にたっていませんが(笑)。