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『MY DEAR』 平松愛理


はい、誰ですかなんて言っている方、覚えてますか。「部屋とYシャツと私」のあの人ですよ。 1989年にアルバム『TREASURE』でデビューした彼女の3作目にあたるアルバムがこの作品。 例の曲のオリジナルは、このアルバムに収められています。シングルになったのは2年後、私は「今さらなんで」と思ったものです。歌詞の内容が話題になったのを受けてのリカットだったわけですが、そのくらい本人も上り調子だったんですね。 この作品まではセルフプロデュースですが、アレンジで清水信之氏が参加しています。ご存知のかたはご存知ですが、後に彼女の夫君となる方ですね。神戸に住んでいた当時、ラジオ番組をやっていた彼女がデビューした直後のアーティストということを知って、先に紹介した『TREASURE』ともう1枚を購入。『TREASURE』に収録されたある1曲に感動しまして、それ以来応援しているわけです。この『MY DEAR』はそんな彼女の初期作品の中でも、トータルで個人的に評価の高いアルバムです。惜しむらくは、その音質。マスタリングでの狙いもあると思うのですが、 1枚膜をはったようなリバーブが全体を覆っていて、音のディテールがはっきりしないのが残念です。できれば、印象がガラッと変わってもいいので、リマスタリングしてほしいです。もちろん、アーティスト本人が了承するのであれば、です。